秋になり、空気が乾燥する季節になると、アトピー肌の天敵「お肌の乾燥」が現れます。
皆さんはどんな保湿ケアをされていますか?
保湿の仕方もいろいろ、保湿製品もいろいろです。
「脱保湿」や「肌断食」というスキンケアのテクニックもあるし、保湿ケアの仕方によっては、お肌の乾燥を助長する場合もあります。
一体なにが正しい保湿なのでしょうか?
保湿の基本は「水」と「糖」
肌は本来、汗と垢と皮脂でつくられた天然の保湿成分によって潤いを保っています。
適度に清潔を保ち、汗や皮脂の分泌を阻害しないようにしていると、乾燥した気候でない限りこの肌の潤いは保たれます。
秋になって空気が乾燥してくると、アトピー肌でなくてもお肌が乾燥してきますが、これは気温が下がると空気中に含まれる水分量が少なくなるため、気化作用によって人の肌だけでなく自然界で水を抱えているあらゆる物体から水が抜け、引き締まって硬くなる(乾燥)からです。
そのため、秋から冬にかけて乾燥したお肌には保湿ケアが必要になってきます。
どんな季節であっても、どんな肌質であっても、お肌を保湿することができるのは、「水」です。
ただし、ただの水をお肌の表面にパシャパシャとつけたところで、その水が肌から抜けて蒸発するときにお肌にある水分まで奪って乾燥します。
このとき必要になるのが、水を引き寄せて蓄える作用のある「糖」です。
そのため多くの医薬品や化粧品、保湿をうたう製品には、保湿剤・潤滑剤として「糖」であるグリセリンが使われています。
「油」や、乾燥を助長してしまう界面活性剤たっぷりのクリームではありません。
必要なのは「水」と、水を引き寄せて蓄える「糖」だけ。
「脱保湿」や「肌断食」は、お肌が本来持っている再生能力を取り戻すために行う、スキンケアのテクニックの1つです。
ときには「なんにもしない」ということが、最大の効果を発揮することがあることも知っておきましょう。
保湿に「油」が必要なとき
長年のステロイドを使用していると、その副作用で皮膚が薄くなり皮脂の分泌機能が損なわれてきます。
ステロイドなどの軟膏類を使用していなくても、エステやスキンケアのし過ぎで、お肌が再生する力を失っている場合も同様に、皮膚が薄くなり、外からの刺激(埃や花粉、紫外線など)に過敏になってきます。
アトピーの症状が酷くて、お肌がボロボロになっているときも外からの刺激には過敏になります。
皮膚の最も大切な役割である外界からの防御システムがうまく働かない状態になっているからです。
このときには外からの刺激をシャットアウトするために、「水」と「糖」で保湿をした後にお肌を保護する意味において「油」を使った保湿ケアが必要になります。
油がアトピーをよくするしたり乾燥肌を改善するのではありません。
あくまでも「油」の役割は、お肌の保護。
油でフタをした、その皮膚(表皮の角質層)の下の層で潤いが保たれ、皮膚で起こっている炎症も内臓で起こっている炎症も抑えられ、お肌のターンサイクルがきちんと行われた結果、お肌の状態が改善するのです。
ただし、使用する「油」の種類には十分に注意する必要があります。
酸化しやすい(多くは植物性)の油は、お肌の炎症に油を注ぐことになり(火に油を注ぐようなもの)、アトピーが悪化する場合があるからです。
酸化しない油の代表格は、ワセリンです。
石油由来であるため肌によくない印象を持たれがちですが、植物性の油に比べて酸化や腐敗が起こり辛く、安定性が高く劣化の心配もないため、医薬品の分野でも広く使われています。
白色ワセリン、サンホワイト、プロペト、ヴァセリンなど名称の違いは、精製度の違いなどによるもの。
使用感が少しずつ異なるので、いろいろ試して自分の好みのワセリンを使いましょう。
手作り化粧水をつくろう
保湿に必要な「水」と「糖」だけの化粧水は、ドラッグストアで買える精製水とグリセリンで自分で手作りできます。
自分で手作りすることを薦める1番の理由は、市販されているものには必ず添加物が含まれていて、乾燥して敏感になったお肌にはどんなものも刺激になるからです。
そして、どんな化粧水より安価につくれます。
つくり方はとっても簡単!
手作り化粧水の作り方をご紹介します。
【手作り化粧水の材料】
・精製水 100 ㎖
・グリセリン 5~10 ㎖ ※しっとりが好きな人は好みで多めに
【手作り化粧水の作り方】
1.使用する容器を綺麗に洗い消毒する
2.分量の精製水を容器に入れる
3.グリセリンを小匙で計って入れる(小匙一杯が 5ml)
4.グリセリンが溶けるまでよく振る
防腐剤などを入れていないので冷蔵庫で保管し、できるだけ早め(1週間以内) に使い切りましょう。
たっぷりと、惜しみなく使うのが大切です。
アトピーをよくしていきたい方は、どうぞお気軽にご相談ください。
当院では、ステロイドなど薬を使うことを否定したり、または脱ステを強要したりすることはありません。
また極端な食事制限や、高額なサプリメントを販売することもありません。
現在のあなたのお身体の状態を診断・治療した上で、鍼灸でできること・できないことと、その他あらゆる選択肢を提示し、これから未来に向かってどうやってアトピーを治していくのか、ご自身に判断していただきます。
治療とは、主体的であるべきである、というのが、当院の治療方針だからです。
こちらの記事↓↓↓も参考になさってください。
なぜステロイドでは治らないのか【ステロイドとは何なのか?②】
【アトピーをよくするための10の基本事項】
⑨シーソーが揺れ動くのを楽しんでしまうくらいの気持ち(マインド)
鍼灸治療は、心と体の調和を目指します。
定期的に受けることで、心身の健康を保つために役立ちます。
心と身体が丈夫になり、
柔軟性が向上し、免疫力が高まってきます。
自信が持てるようになり、
リラックス、ストレス軽減効果があります。
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