アトピーをよくするためには、いたって正論で当たり前のような王道を淡々とこなすこと、それと同時に、いや、それ以上に、マインドが大切です。
ご存知、日本皮膚科学会が公開しているアトピー性皮膚炎の診療ガイドラインには、
「アトピー性皮膚炎は、増悪・寛解を繰り返す瘙痒のある湿疹を主病変とする疾患である。」
とはっきと明記されています。
増悪と寛解を繰り返す、ということは、シーソーの両端が上がったり下がったりするように、良くなったり悪くなったりしますよ。ということ。
坂道を転げ落ちるように悪くなっていくときは増悪の方にシーソーが大きく下がっている期間が長く、どんどん良くなっていくときは、今度は寛解の方へシーソーが大きく下がっている期間が長くなります。
いずれにしてもシーソーは左右が上がったり下がったりして揺れ続け、症状が落ち着いてくるとシーソーが上下する幅が緩やかになってきて、徐々にシーソーが上下することも気にならなくなってきます。
これは自然界で起こる陰陽消長の気(エネルギー)の揺れ動きとよく似ています。
晴れの日があれば雨の日があって、夏がくれば秋が来るように、身体の中でも、この命を生かすために陰陽のバランスをとっているのです。
だから、シーソーが揺れ動くのを楽しんでしまうくらいの気持ち(マインド)でいる。
多少の症状の変化に一喜一憂しない。
「そういうもんや」と冷静に、高い空の上から眺めるように俯瞰して症状と経過を観察するマインドが必要です。
どんなに高性能の車にハイオクガソリンを入れて走っても、怒り狂ったり泣きじゃくって情緒不安定なときは、うまく運転できないどころか危ないだけで運転などできません。
その症状に感情的に囚われることから抜け出し、当たり前の王道から外れて、下手な策を講じることを捨てる。
もしそれが無理なら、症状に関しては他人事のように見てみる。
その上で、当たり前のような王道をただただ淡々と実践する。
不思議なもので、そうするとアトピーがどんどん良くなってくる、という現象が起こり始めます。
アトピーがなかなかよくならない人、アトピーがよくなってもまた再発する人、その原因の多くは、感情とアトピーをよくするための行動を、きちんと分けることが
できていないのかもしれません。
鍼灸治療は自然界の陰陽の交流をコントロールすることはできませんが、身体の中の陰陽を整えることは得意です。
どうぞご相談くださいね。