連日35℃以上の猛暑日が続き、アトピーが嫌な悪化の仕方をしていませんか?

「1年中、常に痒いし、アトピーの炎症が酷い」という方でも、よくよく観察してみると、季節によって症状の出方が違うものです。

梅雨から夏にかけては、アトピーでなくても汗疹などお肌トラブルが出やすい季節。

アトピーと汗疹をしっかり見分けて、適切なスキンケアを行いましょう。

梅雨のアトピーの特徴。

東洋医学では、梅雨の季節は「湿邪」という邪が悪さをする季節とされています。

宇宙万物の命は適度な湿気がある所で育まれるもので、それは人の身体においても同じです。

ところが湿気が強すぎたり、季節にそぐわない湿気に当たると、エネルギーの総体量が少ない人にとっては体内の水はけが悪くなったり、老廃物や尿毒をきちんと代謝できずに、結果としてアトピーや湿疹という形で皮膚から体の中のゴミを排泄することがあります。

「湿」(体にとって不要な水分)は胃腸と関係が深いため、食欲の低下や便秘や下痢などの消化器の不調があると、湿邪の暴走を抑えることができず、「湿」を体の外へ追い出すために湿疹という形で皮膚症状が出るのです。

 

梅雨の季節は雨が多く、気温と気圧の関係で物理的に余分な水分が血管の外へ染み出しやすくなります。

そのため、いつもは乾燥肌でプツプツとした湿疹や、浸出液が多いジュクジュクしたアトピーでない人であっても、梅雨の季節は炎症部位から浸出液が漏れ出やすくなります。

アトピーが随分よくなっている人でも、汗疹(あせも)のような、これを掻き壊したらアトピーになるな~といった感じの湿疹が出ることもあります。

 

自分では汗疹との見分けがつかない人は、信頼できる皮膚科医に相談してみましょう。

 

大人でも多い汗疹(あせも)

最近はどこへ行っても冷房が利いていて汗をかく機会が減っているせいか、大人でも能動汗腺(汗腺として実際に働いている汗腺)の数が減少して汗疹(あせも)を発症している人を多く見かけます。

汗腺の数は大人も子どもも同じ数なのですが、普段あまり汗をかかない生活をしていると大人も子ども同様に汗腺がうまく機能してくれなくなるのです。

 

汗疹は、大量に汗をかいたときに汗の管である汗管が閉塞し、汗が皮膚の外に出ることができずに汗管外(皮膚内)に漏れ出して発症します。

浅いところでの閉塞は、水疱ができるやつで水晶様汗疹(すいしょうようかんしん)と呼ばれ、基本的に痒みはありません

一方、深いところでの閉塞は、ポコッとした丘疹ができるやつで、その場合は湿疹を併発して赤くなるため紅色汗疹(こうしょくかんしん)と呼ばれ、痒みが出ることが多いです


小さなお子さまが汗疹からアトピー性皮膚炎に移行したり、ア
トピー性皮膚炎の方に多く見られるのは後者の紅色汗疹の方です。


お肌のターンサイクルは通常28日。
40歳以上になると40日ほどのターンサイクルになっている方もおられますが、アトピー性皮膚炎の皮膚はその何倍も早く再生して(させられて)いると言われています。

そのためアトピー歴が長いほど皮膚が肥厚してしまっており(苔癬化)、汗腺がふさがれて機能していないことが多いです。


汗疹は、
水疱なら水疱、丘疹なら丘疹、と同じようなものができるので見分けることは簡単です。


ただ一端掻き壊してしまうと、アトピー様の皮疹になってしまって通常のアトピーとの区別が難しくなります。

一番簡単な見分け方は、肩甲骨の間に出来ているかどうか。

なぜかと言うと、アトピー性皮膚炎の方は「掻き癖」があることが多く、手が届きにくい肩甲骨の間に皮疹ができることが少ないため、肩甲骨の間にも皮疹があれば汗疹という訳です。


一般的に汗疹は痒みも少なく、皮膚を清潔にすることを心がけていれば2~3日で治ります。


とはいえ、痒みを我慢するのは大人でも難しいこと。
小さなお子さまにとってはかなりハードルの高い要求ですから、サッと行水させてあげたり、汗が溜まりやすいところを濡れタオルで拭いたりしてあげましょう。
たったそれだけのことで、痒みがグッと楽になります。


そして4・5歳以下のお子さまの場合は、大人と同じ数があるとはいえ汗腺が十分に発達・機能しておらず、体温調節がスムーズに行われていない可能性があります。


ジッとしていられないのも、大きな声を出すのも、身体の内側にこもった熱を発散すべくしている行動ですので、伸び伸びと発散させてあげることが、汗腺の発達を促し健やかな発育・成長に繋がります。

お母さんはちょっと大変かもしれませんが、ガンガンに遊べる機会をたくさん作ってあげると汗をかくのも上手になってあせもや湿疹も治りが良くなります。

 

小児はりも効果がありますので、お子さまの汗疹でお悩みのお母さんはぜひお子さまを小児はりに連れてきてあげてください。

にがり水で汗疹ケア。

汗疹が実際にできてしまったり、汗疹を予防するためにおススメなのが、にがり水です。

にがりに含まれるマグネシウムは、古い細胞を柔らかくし、自然なターンオーバーをサポートしてくれるだけでなく、マグネシウムが持つ肌への高い浸透作用で、お肌のPHやイオンバランスを整えてくれます。

安価で簡単に手作りできるものですから、ぜひ梅雨~夏のスキンケアに活用してください。

 

【にがり水の材料】

・精製水・・・100ml

・天然のにがり・・・小さじ1

 

作り方は、材料を清潔なスプレーボトルに入れてシェイクするだけ。

痒みを感じたら、さっとお肌をひと拭きしてから、にがり水をスプレーしましょう。

 

掻き壊した傷があるところでは少し染みることがありますので、染みて辛い場合はにがりの分量を減らして調整してください。

エプソムソルト(硫酸マグネシウム)をお風呂に入れるのもおススメです!

 

今年の夏を皆さまが健やかに快適に過ごされますように!

 

鍼灸治療は、心と体の調和を目指します。

定期的に受けることで、心身の健康を保つために役立ちます。

心と身体が丈夫になり、柔軟性が向上し、免疫力が高まってきます。

自信が持てるようになり、リラックス、ストレス軽減効果があります。

冷え性・むくみ・慢性疲労・便秘・肩こり・頭痛などでお悩みの方は

根本から体質を改善して健康な身体を作る沙羅鍼灸院へご相談ください。

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