昨日TV番組でSNSで拡散する医療デマについて取り上げられていた中で、脱ステを希望するママのことが紹介されていたそうです。

私自身はこのTV番組を観ていないのですが、 京都大学医学部特定准教授(皮膚科兼任)の大塚 篤司医師が書かれた「脱ステ」ママへの手紙は拝見させていただきました。

あの日お会いすることができなかった「脱ステ」ママへの手紙

大塚医師とはまた違った視点で、SNSやネット上にさまざまなステロイドの情報が飛び交う今の時代に、不安を抱くアトピー当事者やお子さまがアトピーのママたちにお伝えしたいことを、今日は書いてみようと思います。

ステロイドのデマ

ステロイドについての正しい知識ってなんだろう?

と思ったことはありませんか?

医師であれ、療法家であれ、素人であれ、それぞれの立場の「正しい」があり、その時々の「正しい」もあります。

ステロイドの恐怖をあおるような療法や商法については、正直なところ、私自身もあまり良い印象を持っていません。

ステロイドは時には命を救う薬で、適切な時に、適切な量を投じることは、決して間違いではない、と考えているからです。

とはいえ、現在のアトピー治療で主流の「プロアクティブ療法」とて、その治療効果に納得をしていないアトピー当事者はとても多いことも事実です。

そうした人たちがネットを検索して、ステロイドを使わない治療法にたどり着くことも少なくありません。

専門家ですら意見が分かれ、時代によって「正しい」とされる治療が変わってしまう病気であるのが、アトピー性皮膚炎が抱える大きな問題かもしれません。

結局、アトピー当事者や子どものアトピーで悩んでいるママたちは、いろいろな意見を参考にしながら、なにがデマで、なにが正しいかを、自分で選択していかないといけないのかもしれません。

ステロイド=悪ではないが・・・

当院は東洋医学を基に治療を行う鍼灸院ですから、アトピー性皮膚炎の場合もステロイドを使わない治療法や、脱ステを希望して来院される方が大半を占めます。

すべての人に同様の提案をする訳ではありませんが、ステロイドを使いたくない・脱ステをしたい人に「今すぐステロイドを止めるのはおススメできない」という意見をお伝えすると、拒絶反応を示されることが少なくありません。

多くの場合、すでに医師の指導の下にステロイドを使った治療法を経て、疑問や限界を感じたために、違うアプローチの治療法を探して来院されているからです。

「白か黒か」という思考の傾向があるアトピー当事者にとって、ステロイドをうまく使いながら徐々に減らしていく方法は、既に選択肢から外されている可能性があります。

このとき、ステロイドを使う・使わないのどちらを本人が選択したとしても、自分の方針を押し付けるのではなく、どれだけ本人の希望に沿ってアトピーをよくしていく方法を提案していくことができるか、が、医師や療法家の技量の見せ所だと私は考えています。

治療の主役は、アトピー当事者である本人

当院では、アトピー当事者の病歴や、受けてきた治療法、医者に言われていないけどアトピーをよくするために行っていることなどを詳しくお伺いし、今の現状から推察されるアトピーの病態を説明した上で、病院で受けられる治療、当院で提供できる治療の他、当事者にしかできないアトピーをよくするためにできるセルフケアを、できる限りすべてお伝えします。

どの方法を選択したとしても、必ずメリットとデメリットがあるので、それもお伝えしています。

あなたはどうしたいですか?

どの方法を選びますか?

とお聞きするようにしています。

たとえ年齢が2歳や3歳であっても、「どうする?」「どうしたい?」と聞きます。

治療の主役は、アトピー当事者である本人だからです。

どの色を選ぶのも自由です。

間違っても私自身が正しいと思う治療を押し付けるようなことはありません。

例え専門家であっても、専門家にできることには限りがある、と考えているからです。

当院では、医師による治療が必要と判断したときは、迷わず信頼できる医師をご紹介していますが、鍼灸治療が効果がないとか自分の腕に自信がないのではなく、その症状には病院で受けられる治療を受けた方がメリットが大きいために、病院の受診を勧めるのです。

自分で治す、という意識。

こんな風に書くと、もしかしたら無責任と思われてしまうかもしれません。

「自分の言うことを聞いておけばアトピーは治る!」と言ってくれる医師や療法家の言葉の方が、心強く聞こえることでしょう。

辛い思いをしている人ほど、長く苦しいアトピー歴があればあるほど、何かにすがりつきたくなる気持ちが強くなって当然です。

そして医療を提供する側も、多くの場合、それぞれの立場、それぞれのやり方で最善を尽くしています。

どんなに権威のある機関や医師が「正しい」と言っていることでも、時代が変われば「間違い」になることもあれば、何千年もその正しさが証明され続けることもあります。

そこで大切になってくる基準が

今のあなたにとって、納得のできる選択ができるかどうか、

自分の選択に責任を持つことができるかどうかです。

だから

自分で治す。

という意識を持って欲しい、とお願いしています。

子どもの育児に正解がないように、アトピーの治療にも正解はありません。

正解があるとしたら、あなたが「正しい」と思ったことの中に正解があります。

私が知りうる限りの専門的な情報は、これからも日々アップデートしながら提供していきます。

どうぞお気軽にご相談ください。

アトピー・カウンセリング

初回限定!アトピー治療体験

アトピー・プログラム

当院の小児はりは、刺さない小児はりです。

お子さまのアトピーでお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。

刺さない小児はり

【アトピーをよくするための10の基本事項】

①アトピーノートを作ろう!

②爪のお手入れをしよう!

③アトピーの回復を最も助けてくれるもの

④毎日、お風呂に入る必要はない。

⑤ファッションのキーワードは「コットン」

⑥洗濯用洗剤がアトピーの原因になることも・・・

⑦1日1回のハウスダスト対策

⑧やっぱり運動もしなくっちゃ。

⑨シーソーが揺れ動くのを楽しんでしまうくらいの気持ち(マインド)

⑩独りでがんばらなくてもいい。

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