アトピー性皮膚炎やアレルギーがある人は、小麦を食べてはいけない!と聞いたことはありませんか?
アトピー性皮膚炎やアレルギー疾患の話をするときに、必ずと言っていいほど問題とされるのが「腸内環境」だからです。
特にリーキーガット症候群(腸管露出症候群)と腸壁の炎症がある可能性は、一度は考えてみて欲しいところです。
食物アレルギーの三大アレルゲンと言われる、卵・牛乳・小麦。
その内、特に小麦は遅延型食物アレルギーのアレルゲンとして、花粉症や鼻炎、胃腸炎などさまざまな不調の根本原因になっていることがあります。
リーキーガットとは?
免疫に関わる細胞の6・7割以上は腸に存在しているって聞いたことはありませんか?
腸は人体で最大の免疫器官と言われています。
腸には善玉菌、悪玉菌、日和見菌(善玉、悪玉どちらでもない菌)という、腸内細菌が100兆個も存在します。
悪玉菌が悪いとか善玉菌ならいいという話ではなく、大事なのはバランスで、善玉菌が2割、悪玉菌が1割、日和見菌が7割という割合が良いバランスと言われています。
このバランスが崩れて善玉菌の働きが鈍くなると、悪玉菌の動きを抑えることができず、腸の粘膜に傷がついて、細胞と細胞の間の結合部分(タイトジャンクション)が緩んでしまいます。
分かりやすく言うと、腸管の粘膜のバリアーがスカスカになった状態です。
本来ならば肝臓で細かく分別・分解されてから血中に入るべき食べものの分子だけではなく、有害な毒素やホルモン、ウイルス、食品添加物、合成保存料などが分子量が大きい状態のそのままの状態で腸から血中に流れ込んできます。
すると、私たちの体は「異常な物質が体の中に入ってきた!」と警報を鳴らすことになります。
こうした本来ならば体内に入ってこないようなものが「炎症誘発物質」となり、体のあちこちで炎症を起こしたり、主に腸壁でリーキー(穴を開ける)ことを、リーキーガット症候群といいます。
そうして免疫システムのバランスが狂った結果、さまざまなアレルギー疾患やアトピー性皮膚炎、自己免疫疾患といった病気が起こることがあります。
リーキーガット症候群の原因
リーキーガット症候群の原因はさまざまで多岐にわたります。
例えば日常のストレス、ファストフードや加工食品、PUFA(多価不飽和脂肪酸)の油が使われた食品の摂り過ぎ、過食のための消化不良・・・・
食品添加物、イースト食品、不要な医薬品、便秘や下痢が続くことも腸内環境、腸内細菌のバランスを崩し、リーキーガットが起こる原因になります。
そこで、なぜ小麦が注目されるのか?
理由は、小麦の主成分であるグルテンにあります。
グルテンとは、小麦、大麦、ライ麦などの穀物の胚乳から生成されるタンパク質の一種で、胚乳内の貯蔵タンパク質であるグリアジンとグルテニンを、水分の介在下で反応させると結びついてグルテンとなります。
分かりやすく言うと、小麦粉に含まれているタンパク質の部分で、水と練るでもちもちになる成分です。
つまり、粘着性と弾力のあるグルテンは腸壁にへばりつきやすく、腸の中に長時間いるために腸内で腐敗しやすいのです。
腐敗したグルテンによって腸内毒素が発生し、腸壁の粘膜がダメージを受け、漏れやすい腸(リーキーガット)になりやすくなるのです。
小麦を除去した方がいい人
小麦粉製品を除去した方がいいと思われるのは以下のようなケースです。
☑炎症を抱えている
☑アレルギーがある
☑自己免疫疾患
☑月経痛・生理不順などの婦人科疾患
☑鬱や精神不安が強い
☑発達障害
☑怒りっぽくキレやすい
☑何をしても痩せられない
☑低血圧
☑貧血
☑慢性便秘
アトピーなどの炎症がある方や自己免疫疾患は、小麦粉製品を除去すると病院で受けられる検査数値が改善する事がよくあります。
炎症を示すCRP値、アレルギーならIgE抗体テスト、リウマチならリウマチ因子です。
リーキーガット症候群は、遅延型食物アレルギーを調べることで分かります。
ただし遅延型食物アレルギー検査は保険の対象外のため、数万円の費用がかかりますが、CRP値である程度は推察することが可能ですので、気になる方は血液検査をされるといいかもしれません。
小麦の除去ってどうしたらいいの?
リーキーガットかもしれない?と思ったとき、自宅で自分で確認することもできます。
これはアレルゲン除去食事法と呼ばれるもの。
まずアレルゲンかもしれないと思う食べ物(たとえば小麦粉、牛乳、卵、大豆等)を食事から一切除外するのを2週間ほど試す方法です。
アレルゲン除去食事法の利点は、自宅で簡単に試せることや、コストが安いこと。
欠点は、自分でやろうと思うと結構めんどくさいのと、信ぴょう性かもしれません。
アレルゲン除去を行うときは、アレルゲンかも?と疑うものはすべて除去しなければいけないからです。
3大アレルゲンの卵、小麦、乳製品を始めとして、その他にも、イースト菌、サリシレイトを多く含む食品、バナナ、魚介類、着色料、保存料、化学調味料などもあります。
例えば小麦粉製品を例に上げると、日本ではグルテンフリーの製品(特に加工食品)を見つけるのは不可能ではないか?というくらい色々なものに入っています。
小麦粉製品の代表であるパン、パスタ、うどんを始めとして、ピザ、ベーグル、パイ、シリアル、ケーキ、クッキー、マフィン、ラーメン、そば(蕎麦粉100%のものは除く)、パン粉、餃子の皮、シュウマイの皮、カレーやシチューのルー、醤油、味噌、ビール、飴、ポテトチップス、もちろん甘いお菓子などにも小麦が含まれています。
つまりスーパーへ行って、グルテンフリーもしくは小麦粉製品を使っていない加工食品を見つけるのは大変難しいということです。
野菜やフルーツはもちろんグルテンを含みませんが、それに加工を加えると調味料等に小麦粉製品が入ってしまいます。
だから普通の醤油で煮物を作ったら、もうそれグルテンフリーではないのです。
80:20の法則
グルテン不耐性やセリアック病などでない限り、厳格に小麦の除去を行うのは現実問題として難しいし、厳格にやる必要はない、というのが私の考えです。
『家では食べないけれど、外では食べる』という80:20の法則というものがあります。
普段は極力食べないようにするけど、週に1回、月に数回、楽しみのため、または付き合いで食べる、というものです。
日本は米食文化の国、主食となりやすいパン・パスタ・うどんやクッキーなど菓子類を避けるだけでも80:20の割合になります。
グルテンというよりは小麦粉をなるべく避けるようにしていると、やはり体の調子がいいことを体感します。
この「体感する」ということが大切で、体感すると、自然に、ストレスを感じることなく、体にとって負担になるもの(小麦)を避けるようになります。
そうこうしている内に炎症が治まり、腸壁が修復され、腸内環境が整ってきます。
早ければ2週間から1カ月、時間がかかる人でも3カ月から半年で効果が現れてきます。
もちろん、体の不調の原因はリーキーガットだけではないため、その他の要因についても対応していくことが大切です。
鍼灸治療は、心と体の調和を目指します。
定期的に受けることで、心身の健康を保つために役立ちます。
心と身体が丈夫になり、柔軟性が向上し、免疫力が高まってきます。
自信が持てるようになり、リラックス、ストレス軽減効果があります。
冷え性・むくみ・慢性疲労・便秘・肩こり・頭痛などでお悩みの方は
根本から体質を改善して健康な身体を作る沙羅鍼灸院へご相談ください。
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