「海外へ留学したらアトピーが治ってしまった」
そんなお話を聞いたことはありませんか?
本当にそんなことがあるのでしょうか?
私自身も高校生のとき、たった1ヵ月語学留学しただけでアトピーがキレイに治ってしまった、という経験がありますが、残念ながら日本に帰国後またしばらくしてから再発し、3年後にまた同じ国に1ヵ月語学留学したときはまったく効果がありませんでした。
最近、心理的なアプローチに力を入れておられる皮膚科医の先生のお話を伺うことがあったのですが、「半年から1年以上」「仕事や移住ではなく、あくまで『留学』」の条件はあるものの、世界中どの国に留学しても100%アトピーが治って帰国するのだそうです。
ただし、帰国後は私のように再発する人も珍しくはなく、そのまま海外へ定住される方もいるとか。
そ・それって、スギ花粉の花粉症の人が、スギの生えていない国へ移住したら花粉症が出なくなった、というのと同じレベルでは?
と思ってしまうのは私だけでしょうか?
もちろん、そのレベルで良いからアトピーの辛さ、悩みから解放されたい!という方は、ぜひ留学をお試しください。
留学してアトピーが治ったら、それに越したことはありません。
アトピーをよくした手法の善し悪しを論ずるのではなく、ここでは、なぜ留学したらアトピーが治る理由を考察してみたいと思います。
【海外へ留学するとアトピーが治る5つの理由】
その① 環境が変わる
環境が変わることで気持ちがリセットされ、新しい環境に順応するために心と身体がフル稼働します。
留学というと、高校・大学ですることが多いと思うのですが、大抵の場合、田舎の空気と水がキレイな環境の良い場所に留学先の学校があります。
空気や水が変わることも心と身体にとって良い影響を与えるのかもしれません。
日本と違って、徒歩圏内にコンビニやスーパーがある場所は稀で、ファストフード店も気軽に行ける距離にある場所も多くはないでしょう。
普段、飲む飲みものは「水」、よほど経済的に余裕のある留学生でない限り、食事は決まった時間に、限られた選択肢の中で選ぶしかない、というのが普通で、自然と食生活も規則正しくシンプルになり、加工食品やファストフードでお腹を満たすことは少なくなります。
その② 心理的なストレスから解放される
留学は大抵の場合、単身で海外へ行くことになるわけですから、日本におけるあらゆる人間関係から解放されます。
期間も決まっていて、尚且つ留学中は金銭的な心配がない状態で渡航することがほとんどでしょう。
人の悩みで大部分を占める人間関係とお金の問題から解放されることは、相当な心理的なストレスから解放されることと同義ではないでしょうか。
その③ ライフスタイルが変わる
寮に住むにしてもホームステイするにしてもシェアハウスに住むにしても、日本での生活とはまったく異なるライフスタイルになることは間違いありません。
先ず家族以外の人と共に暮らす緊張感と留学という目的から、規則正しい生活をおくることになります。
どの国に留学したとしても、お風呂はバスタブがあることは稀でシャワーで済ませることが多いでしょう。
日本人のライフスタイルで重要な位置を占めるお風呂問題は、海外へ行った日本人が先ず体験するカルチャーショックの1つです。
ましてやアトピーだったら・・・・
私が言いたいことを分かっていただけるでしょうか?
その④ 主体的でないと生きていけない
日本には「忖度する」という文化があります。
相手が何も言わなくても、相手の気持ちを推し量って配慮する。空気を読む。
これは日本独特の文化で、日本で暮らしている限り、常に誰かが自分の気持ちを配慮してくれている安心感がありますが、一歩海外へ出るとこれが一切ありません。
なにを食べるか、どこで寝るか、何時に起きて何時に寝るか、すべてにおいて「自分はこうする」「これをお願いしたい」と意思表示をしないと誰も何もしてくれません。
毎日がサバイバルで、アトピーのことで悩んでいる暇はありません。
主体的でないとご飯も食べれないし生きていけないことが、アトピーから意識をそらし、人に左右されない自分軸の生き方をすることに繋がって、そのことがアトピーの改善に貢献しているような気がします。
その⑤ 電磁波から解放される
日本は世界に稀に見る電磁波大国だと言われています。
電気の使用量はこの50年で10倍以上、つまり家の中の配線も10倍、日本の電気使用量は中国、アメリカに次ぐ第三位なのだそうです。
欧州やロシア、アメリカを始めとして世界的に電磁波規制が厳しくなっている中、日本の規制はまだまだゆるいと言われていて、コンセントにアースがついていない住宅に住まれているケースも少なくありません。(実際、我が家がそうです)
海外へ出るとコンセントは3穴式が主流で、電場が逃げられるようになっているので、日本で暮らしているときに比べると電磁波の影響を受けにくい環境で暮らすことになります。
海外へ留学するとアトピーがよくなるのは、もしかしたら日本にいては気がつかない電磁波のような身体が受けるストレスからも解放されるからかもしれません。
上記の5つに加えて、海外へ留学するのは10代から20代が多い、という「若さ」のメリットも見逃せません。
そもそも相対的なエネルギー量が多くて元気。ステロイドを使っていたとしても数年です。
そもそも重症で寝たきりのアトピー患者は外出することすら困難ですから、軽症もしくはステロイドでコントロール可能な人が留学していることも理由の1つでしょう。
絶望しながら留学する人もいません。
多くの場合、期待と希望に胸を膨らませて、ワクワクしながら日本を旅立っていることでしょう。
このように色々なアトピーがよくなる要素があるため、「留学したらアトピーが治ったから、アトピーの改善には食事はまったく関係がない」「心理的な要因が大きい」などと短絡的に私は考えません。
多くアトピー当事者にとって問題は、留学は誰でも何歳でも気軽にできるものではない、ということです。
冒頭でも書いたように、留学してアトピーが治ったって良いのです。
行ける人は行ったら良いと思いますし、そこでアトピーとは全く縁のない生き方を見つけたって良い。
「環境を変えること」「心理的なストレスから解放されること」「ライフスタイルを変えること」「主体的に生きること」「電磁波対策」は日本にいてもできます。
ぜひ、この記事を読んでくださった方は、留学しなくてもアトピーがよくなる自分なりの方法を見つけ出してください。
絶対にあなただけのアトピーをよくするやり方があります。
その中で、鍼灸を通じてお役に立つことができれば、私はとても嬉しく思います。