気温が徐々に下がってきて、空気も乾燥がきになる季節になってきました。
これからの季節に流行するのが風邪やインフルエンザ。
皆さまはどんな予防を心掛けておられるでしょうか?
風邪やインフルエンザの予防には、「手洗い」「うがい」はもちろん、常日頃からウィルスが体内に侵入しても戦うことができる身体作りが大切ですが、もっと簡単にできる予防法があります。
それは、「鼻呼吸をする」ということ。
日本免疫治療研究会会長で元東京大学医学部口腔外科講師の西原克成先生によると、日本人の半数以上が無意識のうちに口呼吸をしていて、小学生以下に至っては8割以上が口呼吸になっているのだそうです。
小学生以下に口呼吸が多い原因には、日本では一般的に離乳時期が1歳前後とされていることから、鼻呼吸を覚える前に口で呼吸することを覚えてしまう、ことが考えられています。
一方、欧米では3歳ぐらいまでおしゃぶりなどをして、鼻呼吸を覚えさせる育児法が推奨されているのだとか。
そもそも口は食べものを入れるところで、呼吸をして新鮮な酸素を取り入れるところではありません。
口呼吸をしていると、口から入った空気がそのまま喉を通り、血液中に入り込んで全身に病原菌を運んでしまうことになります。
また、喉には湿度・温度の調節機能がないので、吸い込んだそのままの空気がそのまま全身をめぐり、リンパ組織などの免疫細胞に損傷を与えます。
その結果、身体を浄化する酸素が吸収されにくくなり、免疫力が低下して風邪やインフルエンザにかかりやすくなります。
一方、鼻呼吸をしていると、病原菌の50~80パーセントは鼻粘膜で吸着、処理して、空気中に含まれる病原菌を撃退することができます。
また今の季節のように冷たくて乾いた空気でも、鼻呼吸をしていれば空気が鼻腔で暖められ、湿度を含んだ状態で、喉まで到達しますので、肺胞の粘膜になじみやすく酸素がスムーズに吸収されます。
その結果、身体に十分な酸素が供給され、脳が活性化し、各細胞の働きがスムーズになります。
もちろん、免疫力も上がります。
風邪・インフルエンザの予防は入り口から。
皆さまも鼻呼吸でウィルスの侵入を防ぐことから始めてみてはいかがでしょうか。
風邪やインフルエンザの予防には、鍼灸治療も有効です。
鍼灸治療で血液の循環をよくしたり、免疫細胞を活性化させることによって、風邪ウウィルスやインフルエンザ・ウィルスが体内に侵入しても戦う力を備えることができます。
当院に定期的に通われている患者さまの中には、「何日も会社を休まなければいけないような風邪をひかなくなった。」「風邪をひいても、すぐに治るようになった。」と仰ってくださる方が多数おられます。
ぜひ、風邪やインフルエンザの予防や身体メンテナンスのためにも当院の鍼灸治療をご利用くださいませ。
「呼吸力」で病気に強くなる―「免疫力」がみるみる高まる習慣術
著 西原克成
西原先生のホームページはコチラ:「NISHIHARA WORLD」