健康な人の体温が、だいたいどのくらいか知っていますか?

新型コロナの疑いで医療機関を受診する目安として「37,5℃以上の発熱が4日以上」という文言が、厚労省のサイトから削除されて半年ほどになります。

※厚労省のサイトはこちら(事務連絡本体)こちら(相談・目安の内容)

とはいえ、会社や学校など密になる環境に集団で過ごす場所では、現在も出勤・登校を控える目安として「37,5℃以上の発熱」が採用されていることが多いようです。

果たしてこれは、どのくらい信頼できる指標なのでしょうか?

なぜ発熱するのか?

発熱とは、体温がその人の平時よりも上昇した状態で、さまざまな感染症や癌、広い範囲の怪我や火傷、自己免疫疾患(リウマチ等)などでで生じます。

腋窩体温で36,5~37℃前後が平熱とされていて、37,5℃以上になると「体温が高い」とみなされます。

体温は脳の視床下部にある体温調節中枢で調節されています。

発熱の原因として最も一般的なのは感染症で、感染に伴って外敵と戦う熱量を確保するために体温調節中枢のセットポイントを上昇します。

発熱によってウィルスなどの感染と戦う力(免疫力)が高まり、白血球をフル動員して病原体(細菌やウィルス)の力を弱めるのです。

つまり、発熱は生体の防御反応なのです。

インフルエンザなどにかかって高熱が出たけど、たっぷり汗をかいて解熱した後は、発熱する前より体がスッキリしていた、なんて経験はありませんか?

コロナ禍の影響もあり、「発熱は体に有害」と心配されがちの昨今ですが、たいていの短期的な、または急性の病気で起こる体温の上昇は、通常38~40℃の範囲内で、健康な成人であれば十分に耐えられます。

むしろ発熱のお陰で、体の中のいろいろなゴミ掃除ができる、ぐらいに捉えておくといいかもしれません。

私などは年に1回程度40℃近い発熱を経験したい、と思っているくらいです。

心配があるのは、体が未発達な小さい子ども(成人に比べて体のキャパシティが小さいため)や、心臓や肺の病気がある成人や高齢者で、発熱によって心拍数と呼吸数が増加することがあるため、これらの人は中等度の発熱(37,5℃前後)でも注意が必要で、先の「37,5℃以上の発熱」という指標はこうした人を対象としたものであることが分かります。

平熱は個体差がある

発熱そのものは、41℃を超えなければ危険なものではありません。

むしろ、体を感染から守ったり、体内の病原体と戦ったりする上で有益な反応といえます。

そのため誰でも一律に治療すべきかどうかは議論の分かれるところでしょう。

普段の自分の平熱は、一つの指標となる、と私は考えています。

体重や身長が人それぞれ違うように、平熱も人それぞれで個体差があり、一般的に子どもは体温が高く、高齢者は体温が低い傾向があります。

健康な成人であれば、平熱は36,5℃~37,5℃くらいあるものです。

38℃以上の体温が続くようであれば何かしらの病気を疑う必要がありますが、40℃あるから重症という訳ではありませんし、38℃だから安心、という訳でもありません。

水分が取れない、意識がおかしい、吐いてばかりいるといった場合は、医療機関の受診が必要ですが、最も大切なのは、本人の具合です。

発熱があっても、ちゃんと会話が成立している、ご飯が食べれている、ちゃんと発汗して(熱を下げる生体反応です)、排尿・排便もしているようなら、あまり心配しなくても大丈夫なのです。

外敵と戦う熱を作り出す力(免疫力)

同じようなものを食べて、同じような環境で生活しているのにも関わらず、風邪をひきやすい人と、ひきにくい人がいることに疑問を持ったことはありませんか?

発熱は、外敵と戦う熱量を確保するための生体の反応です。

風邪をひきやすい人は、外敵と戦うための熱を作り出す力が弱い人(平熱が低い人)

風邪をひきにくい人は、外敵と戦うための熱を作り出す力が強い人(平熱が高い人)

感染症などにかかったとき、外敵(ウィルスや細菌)と戦うためには、38℃~40℃くらいの発熱が必要です。

その熱を作り出すためには、普段から一定以上の体温を保持するエネルギーが必要になります。

それが平熱で、腋窩体温で36,5℃以上、深部体温で37℃以上の体温がある状態です。

では、実際に感染症などが原因で発熱したときは、自宅でどのように対処したらいいのでしょうか?

発熱したときの自宅での対処法

発熱したときの対処法には、熱の出始め→発熱→熱が下がっていく、という3つの段階があります。

熱の出始めは、体温が上昇する際に筋肉をふるわせて熱を作り出すので、寒気を感じます。(悪寒戦慄)

このとき、衣類をゆるめ、目標となる体温に上昇するまで、体をあたためてあげましょう。

風邪のひき始めに効くことで有名な「葛根湯」という漢方薬は、体をあたためる生薬が含まれており、外邪と戦う熱を作り出すことで風邪を治す薬なのです。

目標体温に達すれば、自然に寒気はなくなります。

発熱してからは、熱の放散を助けるために衣類は薄着にして、脱水を防ぐためにしっかりと水分補給しましょう。

このとき飲む水に少量のミネラル塩を入れておくと、電解質不足による痙攣(けいれん)を防ぐことができます。

汗をかいたら小まめに拭いて着替えます。

発熱中は食欲が低下するものですが、熱を作り出すのも外敵と戦うのにもエネルギーがいるため、すぐにエネルギーとして使われる単糖類(果物のしぼり汁やホンモノのはちみつ)を摂っておくと更に良いでしょう。

熱が下がってきたら、食欲が戻ったら胃腸にやさしい食事をとって、あたたかくして休み、発熱のために消耗した体力の回復に努めましょう。

発熱中は大量にビタミンCも失われるため、果物やビタミン剤の補給も回復を助けてくれます。

発熱は、体が健康を守るためにがんばってくれている証拠!

適切に対処して、免疫の仕事を助けてあげましょう。

鍼灸治療は、心と体の調和を目指します。

定期的に受けることで、心身の健康を保つために役立ちます。

心と身体が丈夫になり、柔軟性が向上し、免疫力が高まってきます。

自信が持てるようになり、リラックス、ストレス軽減効果があります。

冷え性・むくみ・慢性疲労・便秘・肩こり・頭痛などでお悩みの方は

根本から体質を改善して健康な身体を作る沙羅鍼灸院へご相談ください。

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