毎日「暑いですね~ 」と、まるで合言葉のように会う人会う人と言い合っています。

でも、1歩公共の場へ出ていくと、まぁどこも冷房のよく効いていること!!

毎日がこれでは自律神経などがおかしくなっても不思議ではない気がします。

 

人の身体というのは面白いもので、環境の変化に弱いという側面もあれば、繰り返し同じ刺激を受け続けると、同じ刺激に対する反応が鈍くなってくる、という側面もあります。

久しぶりの休日に屋外で数時間過ごしたら、思いの外しんどくなってしまってカラダが動かなかった、なんて経験はありませんか?

せっかく海や川や、野外フェス、ディズニーランドに来ているのに、ぜんぜん楽しめなかった・・・とか。

 

そんな方は、もしかしたら暑さに負けないカラダ作りが必要なのかもしれません。

暑さに適応する暑熱順化。

人は同じ刺激を受け続けると、その刺激に対する反応がにぶくなります。

暑さについても同じです。

暑さに適応していく、この変化のことを暑熱順化(しょねつじゅんか)と呼ばれます。

 

人の深部体温は通常37℃前後に保たれています。

脳の視床下部にある体温調節中枢が体温を調節する手段は、大きく分けて2つあります。

熱を積極的に放散して身体を冷やす方法と、熱を作り出して身体を温める方法です。

 

マラソンなどの激しい運動や、風邪をひいては発熱すると深部体温が上昇し、40℃以上になると人間は動き続けることができなくなります。

暑い夏、屋外で快適に過ごすために重要なポイントは、体温の急激な上昇を防ぐこと。


人には、

・皮膚血流反応(放熱)
・発汗反応
(蒸発)

この2つの反応によって、身体の外に熱を放出したり、逆に熱の放散を防いだりして、暑さ寒さに適応するホメオスタシス(恒常性)が備わっています。


実はこの2つ、鍛えることができるってご存知でしたか?

ウォーキングで新陳代謝、および発汗機能を高める。

暑さ対策には、暑さの中で身体を動かすことも少しは必要なよう。

体力がない人、ご高齢の方、汗腺の機能が未発達の小さなお子さま以外は、日差しがあまり強くない時間帯を選んで軽い運動を習慣にしておくと、暑熱順化がスムーズにいくようです。

もちろん、高温多湿の環境下や、体調がすぐれないときには、無理は禁物。

 

暑さに順化するのには、1週間から10日くらいの日数が必要なのだそうです。
ただ高地トレーニングなどと同じで、一度暑さに順化しても、やめてしまうと、その効果は元に戻ってしまいます。
継続的な運動習慣が大切、ということですね。


お出かけの予定があるときは、その予定の1週間以上前から身体を暑さに慣れさせておくと良いかもしれません。

冷房に頼りすぎないこと。

職場が冷房でキンキンに冷えた部屋で過ごされている方は、外に出た途端、ドッと汗をかいた経験はありませんか?

いつも冷房がよくきいた屋内でばかり過ごしていると、急に暑い環境にさらされたときに体温を調整する機能が発揮できず、いつも以上に汗をかいて疲労してしまいます。

40℃近い気温の日でも、冷房の除湿機能を使えば意外と快適な環境が作れるもの。

室内と屋外の気温差があまり激しくならないように、自分にできる範囲で調整してみましょう。

 

私は普段から患者さまのいない時間はできるだけ冷房を止めて、じっとり汗をかきながら仕事をして外の暑さに慣れるようにしています。

③お風呂で汗をかく

夏はシャワーだけでさっと入浴を済ませてしまいがちですが、お風呂につかって、体を芯から温め、汗をじっくり出すだけでも効果があります。

「湯船につかる」という風呂文化は、高温多湿の日本の気候に合った入浴法なのです。

 

熱すぎない湯船にゆっくりとつかって、汗腺を刺激し、汗腺の活動を活発にします。

仕上げに水をかぶると、お風呂から上がった後もダラダラと汗をかきすぎることもありません。


暑熱順化は子ども頃から鍛えよう。

まだ小学校へ上がる前の小さなお子さまがいらっしゃるお母さまたち。

子どもの汗腺は未発達で、通常4・5歳くらいまでに完成します。

小学校へ上がるまでに、いかに汗腺を鍛えることができるか、が、就学してから学校の授業や行事で熱中症にならない子どもの身体を作ります。

 

暑さでお母さまがバテバテになって大変かとは思うのですが、お子さまが熱中症にならない強いカラダを作るためには、どんどん外で遊ばせ、汗腺を鍛えることが大切です。

最近は体操教室やサマーキャンプなど、お子さまを預かってガンガンに遊ばせてくださるサービスも増えているとか。

どうぞ無理のない範囲で、お子さまに外遊びをさせてあげてくださいね。


暑い日が続いていますが、どうぞ皆さまもお身体に気をつけてお過ごしください。

夏バテして身体の不調が辛いときは、ぜひ鍼灸でメンテナンスしにいらしてください!

鍼灸治療は、心と体の調和を目指します。

定期的に受けることで、心身の健康を保つために役立ちます。

心と身体が丈夫になり、柔軟性が向上し、免疫力が高まってきます。

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