成人のアトピーはなかなか治らないとよく言われますが、沙羅鍼灸院では幼少期から増悪と緩解を繰り返してこられた方でもセルフケアと鍼灸治療を併用することで改善していかれる方が少なくありません。
こちらの方も他院で「これは治らない!」と言われた方でした。
治療を始めた頃と、現在のお写真です。
50代の女性、重症難治性アトピーのために来院当初はきれいな皮膚を探す方が難しいくらいで、痒みのために夜は眠れず、ジュクジュクの皮膚のために衣類や布団のケアも必要な状態でした。
昨年ステロイドの注射を15・6回、病院で知らされずに打たれていたため、ステロイドのリバウンド症状もあったと思われます。
当院のアトピー・カウンセリングを受けてセルフケアを見直し、週に2回の治療を半年間続けた結果、現在はステロイドはおろか、保湿も一切しなくてもつるつるのお肌を手に入れられました。
もちろん、長い重症アトピーだった名残は、関節部の皮膚の色素沈着やシワとして残っていますが、皮膚の角質層の厚さが正常に戻りつつある今はあまり心配をしていません。
色素沈着が徐々に薄くなってくるのも時間の問題と考えています。
これだけ短期間できれいなお肌を手に入れられた最大の要因は、ご本人が真面目にセルフケアに取り組まれ、真面目に鍼灸治療に通ってくださったからに他なりません。
強い痒みとジュクジュクした皮膚症状は、治療を開始されて3か月ほどは大きな変化がありませんでした。
「ほんまに治るんかな~」と何度もつぶやかれていましたし、不安や心配はいっぱいあったかと思いますが、行動は変えずに淡々とセルフケアと鍼灸治療を続けてくださいました。
アトピーをよくしていく過程で、この自分の感情と行動を切り離して行動する、ということが、とても大切になります。
副腎疲労症候群の側面もあるアトピーは、精神面が不安定になったり、「待てない」気持ちが強くなるため、極端な行動や支離滅裂な言動が増えるのは致し方がない部分があるからです。
そして「治してもらう」だけでなく、「自分で治す」という意識もアトピーの改善を大きな助けになります。
本来、自分で治す力があるのですから、自分で治せる力を信じることができたら、これほど効果のある薬はありません。
もしあなたがなかなかよくならないアトピーで悩まれているなら、どうぞご相談ください。