「気象病」「天気痛」という言葉が最近になって知られるようになってきました。

愛知医科大学学際的痛みセンター客員教授の佐藤純医師が名付けられたのだそうです。

 

昔から「古傷が痛むと雨が降る」「お天気が悪くなるとリウマチや神経痛が悪化する」など、気温や気圧の変化、湿度の影響を受けて不調が出ることはよく知られていました。

症状には、頭痛・神経痛だけでなく、めまい、耳鳴り、倦怠感、うつ等もあり、症状やその重さも人によって様々です。

アトピーの方は痒みが強くなったり、浸出液が増えたりすることもあります。

すごく眠たくなる、という程度で終わる人は健康な方かもしれません。

そのメカニズムは明確ではないようですが、気圧の変化を感じ取るセンサーからの信号が自律神経のバランスを崩したり、血管が拡張することによって全身をめぐる血流がゆっくりになることから、さまざまな不調が起こるとされているようです。

 

気温や気圧の変化、湿度など、私たちが思っている以上に外界の環境は身体に影響を及ぼします。

東洋医学の古典『黄帝内経・素問』には、既に4千年以上前から気象によってさまざまな不調が起こることが記載されていました。

 

東洋医学では『心身一如』と言って、心と身体は一つ、互いに相関し合っている、と考えますから、身体に影響はなくても心に影響が出る場合もあります。

先日のアメブロでも書きましたが、私たちは知らず知らずのうちに感情を使って身を守ったり、戦ったりしています。

強い風が吹き、大雨が降り、地震が起こるときには、不安や心配、恐れ、ときには怒りや悲しみといった感情が溢れ出して止まらないときがありますが、そうした感情は身体の外の環境が落ち着いてくると共に徐々に治まってくるものですから、どうぞご安心くださいね。

すべての感情は美しく尊いものですから、「自分の心が弱い」などと感じて、自分を自分で追い込まないようにしましょう。

 

その感情は、どこから出てきているのか?

自分の内側から?外界の気象の影響?

ご自身に問いかけてみると良いかもしれません。

 

特にアトピーの方は、自己と他者との境界が不明瞭になっていることが多く、TVなどで被災地の情報を見るだけで胸が苦しくなっておられるかもしれません。

そんなときは、TVやラジオを切り、ネットを見るのを止めて、情報断捨離をすることをおススメいたします。

 

化学物質過敏症や気象病で当院に通院するようになってから気象の変化で不調が出なくなり、「雨が降るのが予測できなくなった」という方もおられます。

心と身体が辛いときは、どうぞ鍼灸治療に頼ってください。

 

そして、ぜひ心に留めておいていただきたい本当に大切なことは、天変地異が起きようと、生老病死があろうと、どんな不調があって、どんな感情を感じていても、今ここに在る貴方という存在が、ありのままで素晴らしい「愛」の存在である、ということです。

台風21号、北海道地震で被災されたすべての方々の、1日も早い復旧と復興を心よりお祈りいたしております。

いつも心はあなたと共に。

 

9月24日(月・祝)開催セミナー

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