今週の初めに東洋経済オンラインで、アトピーの当事者たちが集まるSNS「untickle」を運営されている野村千代さんが紹介されていました。
アトピーで地獄を見た女子の「爽快な生き様」/東洋経済オンライン
実は当院も2年ほど前にuntickleストアに認定していただき、野村さんとはその頃からのご縁で、東京や大阪で何度かお会いさせていただいております。
ご自身もアトピー当事者でおられることなど私と共通する点も多く、野村さんが発信される内容については、いつも私も勉強させていただいております。
野村さんと私の共通するアトピーに対するスタンスは、
どんなアトピーの治療法に対しても中間であること。
特定の医院やお医者さまの治療法を否定したり、批判することはありませんし、当然、ステロイドを使用することを否定することも、やたらと肯定することもありません。
ちなみにステロイドの使用については、そのメリットとデメリットを十分に説明した上で、患者さまご自身にご判断していただいております。
実際、私自身も重症期にはステロイドやタクロリムス(プロトピック軟膏)を使用して救われた経験があります。
食事をはじめとしたセルフケアについて、アトピー当事者として私自身が選択しないもの、よいと思ってやっていること、長年の臨床で観察し分析してきた中で導き出されてきた法則をお伝えすることはあります。
なぜ○○がアトピーに効くのか、どうしてアトピーをよくするために▲■●しなくてはいけないのか、○がよくて◇がダメな理由は何か、医療に携わる専門家として、こうしたことを理論的に客観的に分かりやすく説明する義務がある、と思っているからです。
いろいろな食事療法や脱ステの方法、温泉治療など、アトピーにはエビデンスがあるものから怪しいアトピービジネスまで混在しているのが現在のアトピー治療の現状です。
アトピーをよくする方法は1人1人違ってもいいし、いろんな治療のやり方があっていい。
特定のやり方に固執することで当事者が批判されたり苦しんだりすることはあってはならないし、ましてや特定の方法を押し付けたり強制してはならないと考えています。
どうしても劇的な改善が欲しかったら、その方法もあります。
どんな治療法を選択するかは本人の自由で、もしかするとそれは、どんな生き方をしたいのか?という問いに対する答えかもしれません。
知りたい方は、定期的にアトピーをよくするためのセミナーを開催することで、鍼灸治療を受けなくても私の考えを知っていただける機会を設けておりますので、どうぞ私の話を聞きにいらしてください。