子どものアトピーについて、シリーズでお届けしています。

先ずは子どものアトピー発症の土台となる3つの要因子どものアトピーが発症する6つの条件をご覧ください。

6つの条件の内、1つが当てはまる程度ならあまり問題でないことも多く、アトピーが発症しないことも多いです。

 

本日は6つの条件の5番目、アトピー発症の土台となる3つの要因に当てはまった上で、1歳未満から抗生物質を与えたことがある場合についてお伝えします。

抗生物質はとても重要な薬で、正しく使われれば命を救います。

これはステロイドにも同様のことが言えます。

でも残念なことに日本では、抗生物質が子どもに対して乱用されているのが現状のようです。

 

ほとんどの感染症は、細菌とウイルスによって起こります。

咳やノドの痛みなど、カゼの症状のほとんどはウイルスが原因で起こります。

細菌による感染症は抗生物質で治療できますが、ウイルスによる感染症、つまりカゼ症状(せき、鼻水、ノドの痛みなど)には効きません。

カゼは子ども自身の自然な回復力で治ります。

子どもがウイルス感染なのか細菌感染なのか、自分で判断できない場合はかかりつけ医の判断を仰ぎましょう。

 

なぜ抗生物質が子どものアトピーを発症させる条件になるのか、その答えは「細菌を殺す薬」という抗生物質の特性にあります。

細菌を殺す作用があるということは、細菌感染症の原因菌を殺すだけでなく、腸内の有用微生物群(細菌たち)も同様に抑えられてしまう、ということでもあります。

 

昔から『腸はお肌の鏡』というように、腸内環境が良いことが免疫力を上げ、健康な皮膚を作るのですが、1歳未満の腸内環境がまだ未熟な段階から抗生物質を与えることによって、腸内細菌叢のバランスが崩れ、細菌に対してもウィルスに対しても、さらにはアレルギー物質に対しても感作性が上がってしまうことになります。

つまりアレルギーやアトピーになりやすくなってしまうのです。

これがカゼ症状に対して、むやみに子どもに抗生物質を与えてはいけない大きな理由です。

 

抗生物質投与をむやみに繰り返し服用していると耐性菌が増える主な原因となり、最近問題になっている抗生物質が効かない抗生物質耐性菌を子どもの腸に増やす要因になります。

 

また肝機能の低下が現れることがあり、「だるい」「しんどい」「疲れた」と子どもが頻繁に言うようなら注意が必要です。

 

いずれにしても「細菌感染とウイルス感染は違うこと」「カゼはウイルスによって起こり、抗生物質は必要ないこと」、そのためむやみに、または予防的に抗生物質を子どもに与えることは何の意味もないどころか、アトピーを発症させる条件になりうることを理解していただきたいと思います。

 

対処法としては、抗生物質を与えないことはもちろん、腸内環境をよくするために、「バランスよく色々なものを食べること」「キレイキレイしすぎずに色々な菌に触れさせること」があります。

どこんこ遊びなどを積極的にすると良いと思います。

子どもも喜びます。

 

 

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